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御津町商工会

⑰ 大日如来堂 (アベマキ)

71.jpgご本尊は石造の大日如来で真密教の教主であり、別名を毘慮遮那如来といい、仏の智慧が広大であらゆるところを照射する宇宙の真実の有様を仏格化したものといわれます。広石の竹本、越川、片町の3つの組が管理している御堂です。
創立は不明ですが、棟札によれば「宝暦10年(1760)4月奉建立大日堂、願主四へん念仏同行、庄屋竹本伊佐衛門、組頭竹本伝十郎、鈴木平兵衛、大工大河原杢太夫」とありますから、少なくともこのころには存在していたわけです。現在の堂は大正3年4月に再建され、大恩寺珠誉、浄宝寺了導両師により遷座式が修められました。お祭りは旧8月1日で、また盆の15日夜に初盆の人の提灯供養があり、それぞれ参拝者に菓子を施す習いでした。
境内の一隅に享保17年(1732)10月の銘のある庚申塚があります。

アベマキ(町指定天然記念物)
お堂横のこの木は、地上10mのところで主幹が切られているものの、枝ぶりがよく樹勢があります。目通り2.89m、根回り3.42m、樹高16.00mと計測されています。
アベマキは中国地方ではコルク質がよく発達していますが、この地方では貧弱なものが多いのです。このように一見してアベマキの特徴をよく表しているものは珍しいようです。

       みと歴史散歩❷古道に沿って 平成12年2月発行より