小規模事業者の活躍を応援します。

御津町商工会

⑨ おかめの墓

199.jpg字下川の松林の中に一本特に目立つ大きな松の木があり、おかめ塚のある所を示す目印になっていました。
天和2年(1682)ごろ、どこから来たのかわからないがたちの悪い女性がいて、放火をしたり物を盗んだりなど、人のいやがることばかりをしたのです。村の人はたいへん迷惑をしました。そこで村人ははかりごとを相談、大きな松の木のところに深い穴を堀り、欺いて穴の近くに行かせ不意に後から突き落とし生き埋めにしたということです。悪いことばかりした女性とはいえ、生き埋めはあまりにもむごいといえましょう。村の人も気の毒に思って霊をなぐさめたのか、蒲郡市大塚町の長興寺に「おかめの位牌」があるといわれています。ちなみにこの女性の名は「おかめ」というやさしい名だったのです。
松林の中の1本の巨松は、その後豊橋別院再建のとき梁の用材として寄進され今はありません。また、地域の人は産婦の後産などをここに納める習いになっていました。荒れはてていた塚も、心ある人々によって修理され、ブロックの石垣にかこまれています。
当時の松林もなくなり、墓石と観音像だけが立っています。人も死せば仏様、その冥福を祈れば必ずよい功徳があるでありましょう。

       みと歴史散歩❺海沿いの道 平成12年2月発行より