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御津町商工会

①芭蕉旬碑

名鉄国府駅の東口より北へ200m行くと、姫街道の上宿の信号交差点に出る。この交差点を渡り100m西に行くと、右側に「西明寺」と刻んだ自然石の石碑が見えてくる。ここは姫街道から西明寺へ向かう昔からの入り口である。その石碑の後ろに芭蕉句碑がある。
この旬碑は、芭蕉の50年忌に国府の俳人・米林下オニが、自身が所蔵していた芭蕉の自筆の句を刻んで寛保3(1743)年に建てたもので、東三河で最も古い芭蕉旬碑ともいわれる。長年風雨にさらされた碑面は読みづらいが、「かげろふの我が肩に立つ帋子哉」と刻まれている。「春の日がうらうらとさしている。あちこちのものがかげろうの中にあるが、ふと気がつくと、自分の紙衣(和紙を材料とした着物)の肩にもかげろうがゆらめいている。」という意味である。

    豊川の歴史散歩:❺三河天平の里から財賀・萩の山あいを行く 平成25年10月発行より